満席サロンがいいわけではない
ひとりサロンの開業を希望する人が増えています。
「とにかくひとりでサロンを経営したい」
「自宅サロンをしたい」といった、
自分だけのお店を持ちたいという方々です。
ひとりサロンが増えている背景は様々ありますが、
やはり採用自体が難しいだけでなく、
「人間関係が疲れる」といった事情があります。
また、コロナの影響もあるのかもしれません。
蜜を避けるためにあえて1対1の空間にし
サロン規模は年々小さくなっています。
ひとりサロンは
「固定のお客がいればすぐ黒字化する」
「スタッフがいない分、経費を抑えられる」
「お客さまにじっくりと向き合える」
など様々なメリットが思い浮かびます。
しかしメリットもあればデメリットもあります。
今回はひとりサロンのマイナス部分について考えてみましょう。
ひとりサロンはすぐ限界がやってくる
ひとりサロンでは、自分とお客さまだけの空間になります。
特に開業するときに、
すでに自分の固定のお客さまが来店してくれるのならば、
お客さまとの時間を独占できます。
一方で、ひとりは成長が決まっています。
ひとりでネイリストが1日にこなせるお客さま数は限られています。
まして、固定客との時間をゆったり取るとなると1日2人~3人が限度でしょう。
するとサロンの売上や利益は自ずと限界が見えます。
それ自体は問題ではないかもしれません。
お客さまとの時間を大切にしつつ、
自分の生活も維持できる売上を理想とする生き方だからです。
自分の限界を超え多くは稼げません。
ひとりサロンとはいえ、あくまでビジネスです。
売上の上限や利益を上限を知っておくためにも事業計画を立てましょう。
経験を積み独立する方は特に注意しないと、
前の職場が無意識で自分のレベルと勘違いしてしまいます。
わたしはチームサロンの時に1日15人ほど施術をしていたので
ひとりサロンでも1日8〜10人は当たり前でしていました。
お客さまに喜ばれるほどに紹介は増えます。
予約が入り切れず営業時間も長くなり出勤数も多くなり、
心に余裕がなくなり、体も疲れてきて休業したこともあります。
「自分の限界以上に働けない」ことがひとりサロンのでデメリットです。
しっかり上限を把握し、それ以上は無理だとゆうことも頭に入れておきましょう!
長期的な視点が持ちにくく衰退しやすい
ひとりサロンは基本的に引退はありません。
しかし当然ながら、ずっと固定客と過ごせるわけではありません。
顧客もオーナーと共に年をとります。
どこかで通えなくなる日も来ます。
また、結婚、就職などライフステージが変わるごとに失客も発生します。
長くネイルサロンを経営していく中で、いつかは別れがきます。
その時、減ってゆく客数を回復させるべきか、集客戦略を考えなければなりません。
自分で勉強し成長していかないとどんどん衰退していきます。
どこかのコミュニティーに入り定期的に情報収集をしたりし
勉強することが大切になってきます。
全てにおいて余裕を作ることが大事
頑張り続けているといつかプツンと切れてしまいます。
まさにわたしはそれでした。楽しいと忘れてしまい、
ふとした瞬間に限界値を超したこに気づいてしまいます。
沸騰したヤカン状態です。
もう少しかな〜って待ってたらいきなり沸騰し出して、
慌てて火を消しても熱くて触れない!!
チームサロンの時は周りの人が気がついて声をかけてくれてましたが、
ひとりでは自分を客観視するのは難しいです!!
だからこそ、毎月の運営費と生活費のボーダーラインを決め、
それを超えたら世界観や知識、経験に時間を使うようにしています。
今の状況はずっとは続かないので余裕を作り、
次のステージに向けて時間を使うと
長くネイリストを続けられるようになります。
時間にもお金にも作るようにしていきましょう。
2022年の年は
平日月火水金の週4日、月計算では15日
10時〜17時(休憩1時間)1日6時間労働で
毎月の運営費、生活費は確保できるので
それ以外の時間が楽しみで仕方ないです。
ひとりサロンにこそ事業の目的が重要
お客さまとの時間を大切にしたい、
それだけであれば面貸しサロンでもよいはずです。
・売上や利益が小さく、大きな成長も見込めない。
・店舗を維持するための費用が大きい。
・固定客が失客するリスクもある。
こうしたデメリットを受け入れてでも、
ひとりサロンを経営したいと思いますか?
その理由はなんでしょうか?
私はチームサロンもひとりサロンも運営してきた経験した中で、
それぞれに良さがあり、難易度もあることを知っています。
何を持って開業の目的は人それぞれだから
「売上や利益を増やしてお金を稼ぎたい」
「地域で有名なサロンになりたい」
「家族との時間を増やしたい」など、
様々な開業の目的があります。
開業は自分の人生の目的を達成するための手段です。
ぜひ、店舗を作ってひとりで営業していく、
その目的を考えてみてほしいと思います。